前回、「AIの使い道は、探すんじゃなくて気づくもの」という話を書きました。
そうしたら、何人かの方から、こういう声をいただきました。
「気づくのは分かった。じゃあ、具体的にどんなときAIを使ってるの?」
——もっともです。今日は、そのお返事として、僕が日常のなかで「あ、これAIに聞いてみるか」と自然に浮かぶ瞬間を、5つだけ並べてみます。
特別なシーンはありません。たぶん、あなたの生活にも、似たような瞬間が転がっているはずです。
はじめに——「使い道は気づくもの」の続きを書きます
前回の記事を読んでくださった方には、おさらいのつもりで。読んでない方には、軽い前提として。
僕が2024年にAIに触り始めたとき、最初は「で、これ何に使うの?」がしばらく続きました。「便利らしい」とは聞くけど、自分の生活のどこで使うかが、見えなかったんです。
それが、ある日「生活のなかで、ふと打てばいいんだ」と気づいてから、急に楽になりました。
その「ふと打つ瞬間」が、今では1日に何度も浮かびます。今回は、そのうち代表的な5つをご紹介します。
自分の考えを言語化したいとき
頭のなかに、何か考えがある。でも、うまく言葉にならない。
——こういう瞬間、よくあります。
たとえば、ブログのテーマで迷っているとき。やりたいことの方向性を考えているとき。誰かに伝えたいことがあるけど、どう伝えれば誤解されないか分からないとき。
そういうとき、僕はChatGPTやClaudeを開いて、ぐちゃぐちゃのまま打ち込みます。
正解を求めているわけじゃありません。自分の考えに、相手役がほしい。AIは、否定もせず、急かしもせず、こちらの言葉を整理してくれる相手として、ちょうどいいんです。
打っているうちに、自分でも「あ、引っかかってたのはここか」と気づくことがあります。AIは答えをくれているというより、僕に自分の答えを見つけさせてくれている感覚に近いです。
作りたい料理が頭にあるとき
「今日は鶏肉と何か作ろう」「あの料理、もう一回作りたい」——そう思った瞬間、以前なら検索バーに「鶏肉 レシピ 簡単」と打っていました。
でも、検索結果のレシピサイトを何個か開いて、広告を避けながらスクロールして、材料を見比べて……これが、地味に時間がかかります。
今は、AIに直接聞きます。
返ってくるのは、僕が今知りたい一つのレシピだけ。広告もないし、長い前置きもない。ピンポイントで答えだけが返ってくるのが、検索とは違う心地よさです。
足りない調味料があれば「これがないんだけど代わりは?」と聞けばいいし、「もう少しあっさり目で」と注文もつけられる。
レシピサイトを「読みに行く」のと、AIに「相談する」のは、似てるようでまったく違う体験です。
ウクレレの練習で詰まったとき
僕の趣味の一つに、ウクレレがあります。まだ初心者です。
練習していると、よく詰まります。「このストロークがうまくできない」「毎日触ってるのに上達してる気がしない」「指がつる」——練習中の悩みは、とても泥臭いです。
こういうとき、近くに先生はいません。YouTubeを見ても、自分の悩みにピンポイントで答えてくれる動画は、なかなか見つからない。
そこで、AIに相談します。
返ってくるのは、自分の悩みに合わせた具体的なアドバイスです。「手首の角度を意識して」「最初は弦を1本だけ意識して」など、すぐに試せる粒度で返してくれます。
正直、本物の先生のレッスンには敵いません。でも、「家で一人で練習しているときの孤独」を埋めてくれる相手としては、AIは十分すぎる存在です。
キャンプの献立を考えるとき
キャンプも、僕の趣味の一つです。
キャンプの面倒なところは、献立の計画です。家のキッチンと違って、調理器具は限られる。冷蔵庫の代わりはクーラーボックス。火加減も、家のガス火と違って一筋縄ではいかない。
そんな制約のなかで、家族や仲間が満足するメニューを組むのは、結構な頭脳労働です。
ここでも、AIに頼ります。
返ってくる献立は、制約条件を踏まえたうえでの提案です。「初日の夕飯は焚き火で塊肉を、翌朝はホットサンドで前日の食材を使い切る」みたいに、無駄も減らしてくれる。
人間なら考え込んで疲れる工程を、AIは数秒で叩き台にしてくれる。叩き台があれば、あとは僕が好きに調整するだけ。
——AIに「全部任せる」んじゃなくて、「最初の一歩を手伝ってもらう」。この距離感が、僕にはちょうどいいです。
ブログ原稿の表現に迷ったとき
最後は、僕がブログを書くときの話です。
原稿を書いていて、「なんか、この言い方しっくりこない」という瞬間が、しょっちゅうあります。意味は通じるけど、もうちょっと自然な言い回しがあるはず——でも、自分では出てこない。
そういうとき、AIに見てもらいます。
返ってくる候補のなかに、「あ、これだ」というのが1つは混じっています。全部採用するわけじゃない。一語だけ拝借することも、参考にしながら自分の言葉に書き直すこともあります。
これが、僕がブログ執筆でAIに一番頼っている使い方です。
正直に書くと、僕一人で書く文章より、AIに表現の壁打ちをしてもらった文章のほうが、読者に届きやすいと感じています。AIは、僕が知らない言い回しのストックを大量に持っている、相談しやすい同僚みたいなものです。
5つに共通すること——AIは「専門家」じゃなくて「相談相手」
ここまで5つ並べてきて、お気づきかもしれません。
僕がAIに頼っているのは、全部、誰かに気軽に相談したい瞬間です。
- 思考整理 → 自分に話を聞いてほしい
- レシピ → 料理上手な人にちょっと聞きたい
- ウクレレ → 近くに練習の先生がいない
- キャンプ → アイデアの叩き台がほしい
- ブログ → 言葉のセンスを借りたい
どれも、「AIに正解を出してもらう」じゃなくて、「AIと一緒に考える」です。
世の中には「AIに仕事を全部任せる」みたいな話もありますが、僕はそういう使い方はあまりしません。AIを”優秀な専門家”扱いするより、”気軽な相談相手”くらいの距離感が、長く付き合うコツだと思っています。
専門家には緊張するけど、相談相手には自然に話しかけられる。これが、僕がAIに「ふと打てる」理由かもしれません。
まとめ:あなたの「聞いてみるか」が浮かぶ瞬間も、必ず来ます
5つ紹介しましたが、これは「こう使ってください」というマニュアルではありません。
僕の生活と趣味のなかで、自然に浮かんだ5つです。あなたの生活には、また違う5つがあるはずです。
前回も書きましたが、AIの使い道は、頭で考えて見つけるものじゃなくて、生活のなかで、ふと浮かぶものです。
僕の場合は、思考整理・料理・ウクレレ・キャンプ・ブログでした。あなたの場合は、たぶん別の何か。
それが、いつ、どんな瞬間に浮かぶかは、まだ分かりません。でも、AIに少しでも触れている人には、必ず来る瞬間です。
今日も、何でもいい一言を、AIに打ってみてください。それが、あなたの「聞いてみるか」が浮かぶための、最高の準備運動になります。